NIVIDIAの新技術「DLSS」とは、「ディープランニング スーパーサンプリング」の略です。
DLSSを簡単に説明すると、「ゲームの綺麗な映像のシーンと、映像の荒いシーンを比較させ学習することで、映像の荒いシーンでさえ綺麗に映し出すとともに、GPUの負荷を下げる」という技術です。
DLSSによってGPUの負荷を減らすことができ、最新のゲームでもスムーズに処理できるようになります。
この記事では以下の疑問を解決しているので、DLSSについて知りたい方は参考にしてみてください。
DLSSはRTXシリーズのグラフィックボードでのみ利用できるので、NVIDIAグラボの違いについて知りたい方は以下の記事をチェックしてください。
DLSSは「荒い画面でも学習させた綺麗な画面に置き換える」という機能
- GeForce RTXシリーズのみに搭載
- 荒い画面でも学習させた綺麗な画面に置き換える
- GPUの負荷を減らしてフレームレートを上げる
DLSSはGeForce RTXシリーズのみに搭載されている、NVIDIAの新技術です。
DLSSを利用することで、フレームレートの向上・画質の向上といった恩恵を受けることができます。
最新のPCゲームは高負荷のゲームが増えていることから、DLSSは今後必須の機能と言えます。
リアルタイムレイトレーシングとも同時に利用できる技術なので、これからのPCゲームにはどんどん採用される見込みです。
DLSSを利用する際のメリット・デメリット
- フレームレートが上がる
- 高画質になる
- 細部がきれいに描画される
- もやっとした映像になる
- 処理が失敗することがある
- RTXシリーズでしか使えない
DLSSを利用すると、GPUの負荷を減らすことでフレームレートの向上、荒い画面を学習させた綺麗な画面に置き換えることによる高画質化、遠景など細部の描画をきれいにする、といったメリットがあります。
しかし、DLSSを利用すると良いことだけが起こるわけではありません。
DLSSはアップスケーリングを行っているので、ボケたようなもやっとした映像になったり、DLSSの処理がうまく行かず失敗してしまったりといったデメリットもあります。
また、DLSSを利用するにはRTXシリーズを購入しなければならないという点も懸念点になります。
- DLSSでどれくらいフレームレートが上がるの?
-
DLSSを利用することによって、30~50fpsほど上げることができます。
- PCのスペックが高いならDLSSをオフにしたほうがいい?
-
ゲームを十分にプレイできるPCスペックがある場合に限りますが、DLSS特有のもやっとした映像が苦手な方はオフにすることをオススメします。
- 低負荷のゲームでもDLSSをオンにしたほうがいい?
-
低負荷のゲームの場合、メリットがあまりないのでオフにすることをオススメします。
初期のDLSSは品質が低く、画像を引き伸ばした感が残っていた
DLSSは日々改善を重ねています。
現在では有用な機能のDLSSですが、初期のDLSSは品質が低く、画像を引き伸ばした感が残っていました。
ですが、DLSS2.0に進化したことによって、画像品質は劇的に改善されノイズや乱れが減少しました。


上記2つの画像を比較すれば、DLSS2.0は初期のDLSSに比べて画質がきれいになっていることがわかると思います。
左の画像(旧バージョン)ではすこしぼやけた感じが残っていたり、光の表現が少しジャギジャギになっていました。
一方でDLSS2.0では画面が滑らかになっており、あまり違和感を抱かないようになっています。

また、1080pの画像を4K画質までアップスケーリングできるようになりました。
これによって4Kに対応していないゲームでも、4Kモニターの高画質で楽しむことができます。
DLSSはアップデートを重ねて品質が向上している

DLSSは定期的にアップデートすることで、品質が向上しています。
- 動くオブジェクトのディテール
- パーティクルの再構成
- ゴースト
- 時間的安定性
最新のバージョンの「DLSS2.3」では、上記4つの項目が改善されています。
これだけ伝えられてもいまいち意味がわからないですよね。
DLSS2.3のアップデート内容を簡単に説明すると、「DLSSによる画面のぼやけが改善される」ということです。
アップデートのおかげでより鮮明な画質でDLSSを利用できるようになりました。

また、DLSSのアップデート記事中では、対応したゲームでどのようにDLSSがアップデートされたかをわかりやすく説明してくれます。
このように、DLSSはアップデートを重ねて改善されており、公式サイトでアップデート情報を詳しく確認することができます。
DLSS対応グラボ一覧・ベンチマーク比較
DLSSはRTXシリーズのグラフィックボードに対応しています。
2021年現在、RTXはRTX20シリーズとRTX30シリーズのみの展開となっています。
RTX3080 / RTX3080Ti / RTX3090 | RTX3060Ti / RTX2080Ti / RTX3070 / RTX3070Ti | RTX2060 SUPER以下 |
---|---|---|
4K / 120FPS | FHD / 240 FPS | FHD / 140 FPS |
8K / 60FPS | WQHD / 144FPS | |
4K / 60FPS |
安いモデルは4万円台、高いモデルで20万円台とかなりの幅があります。
そこで、グラフィックボードごとに最新のゲームをプレイ可能な画質とフレームレートをまとめてみました。
ベンチマークスコアと照らし合わせて、グラフィックボード選びの参考にしてみてください。
DLSS対応ゲーム一覧(対応予定含む)
- Minecraft(マインクラフト)
- FORTNITE(フォートナイト)
- Battlefield V(バトルフィールドⅤ)
- BATTLEFIELD 2042(バトルフィールド2042)
- CyberPunk 2077(サイバーパンク2077)
- Call of Duty: WARZONE(コールオブデューティ: ウォーゾーン)
- WATCH DOGS LEGION(ウォッチドッグス レギオン)
- RUST
- DEATH STRANDING(デス・ストランディング)
- TOMB RAIDER DEFINITIVE EDITION(トゥームレイダー ディフィニティブエディション)
DLSSは、上記を含む130タイトル以上のゲームに対応しています。
アップデートのたびに対応タイトルは増えており、今後ますます追加されていくと予想されます。
DLSSを利用したいけどゲームが対応していない場合は、公式サイトでDLSSの最新情報をチェックしてみてください。
DLSSの機能・対応グラボ&ゲームのまとめ
これまで、「DLSSとはなにか」「DLSSを利用できるゲーム・グラフィックボード」などについて紹介してきました。
DLSSは最新のゲームの描画を綺麗にしてくれたり、グラフィックボードの負荷を下げたりしてくれます。
「ゲームの細部を綺麗に映したい!」という方や「グラフィックボードのパワー不足を補いたい!」という方におすすめできます。
RTX搭載のゲーミングPCを手に入れて、ぜひ最新技術のDLSSに触れてみてください。
DLSSはRTXシリーズのグラフィックボードでのみ利用できるので、NVIDIAグラボの違いについて知りたい方は以下の記事をチェックしてください。