NIVIDIAの新技術「DLSS」とは、「ディープランニング スーパーサンプリング」の略です。
「綺麗な映像のシーンと映像の荒いシーンを比較・学習し、映像の荒いシーンでさえ綺麗に映し出すとともに、GPUの負荷を下げる」という技術です。
DLSSによってGPUの負荷を減らすことができ、最新のゲームでもスムーズに処理できるようになります。
RTX40シリーズからは更にDLSSの性能が向上し、「DLSS 3.0」が利用できるようになりました。
この記事では以下の疑問を解決しているので、DLSSについて知りたい方は参考にしてみてください。
DLSSはRTXシリーズのグラフィックボードでのみ利用できるので、NVIDIAグラボの違いについて知りたい方は以下の記事をチェックしてください。
DLSSとは?どんな機能?
- GeForce RTXシリーズのみに搭載
- 荒い画面でも学習させた綺麗な画面に置き換える
- GPUの負荷を減らしてフレームレートを上げる
DLSSはGeForce RTXシリーズのみに搭載されている、「荒い画面でも学習させた綺麗な画面に置き換える」というNVIDIAの新技術です。
DLSSを利用するとフレームレートの向上・画質の向上といった恩恵を受けられます。
最新のPCゲームは高負荷のゲームが増えており、重量級タイトルにおいてDLSSは今後必須の機能と言えます。
リアルタイムレイトレーシングとも同時に利用できる技術なので、これからのPCゲームにはどんどん採用される見込みです。
RTX40シリーズからは「DLSS 3」が利用できる
- 最小の応答速度を表現する「NVIDIA Reflex」を統合して遅延を軽減
- 生成AIの技術向上、より繊細な再現が可能になり、ぼやけ感が抑えられた
- CPUがボトルネックになっているゲームの動作を改善
RTX40シリーズからは「DLSS 3」を利用でき、より高パフォーマンスを再現できるようになりました。
従来のDLSSよりもより鮮明かつfps値の向上を期待できるため、動作が重いとされていたタイトルも快適に遊べます。
『サイバーパンク2077』で実装される新しいレイトレーシング「オーバードライブ モード」においては画質をキープしつつfps値が4倍・応答性が2倍に向上しています。
DLSSを利用する際のメリット・デメリット
- フレームレートが上がる
- 高画質になる
- 細部がきれいに描画される
- もやっとした映像になる
- 処理が失敗することがある
- RTXシリーズでしか使えない
DLSSを利用すると、fps値の向上・高画質化・遠景など細部の描画をきれいにするといったメリットがあります。
しかし、DLSSを利用すると良いことだけが起こるわけではありません。
DLSSはアップスケーリングを行っているので、ボケたようなもやっとした映像になったり、DLSSの処理がうまく行かず失敗してしまったりといったデメリットもあります。
また、DLSSを利用するにはRTXシリーズを購入しなければならないという点も懸念点になります。
- DLSSでどれくらいフレームレートが上がるの?
-
DLSSを利用すると30~50fpsほどの向上が見込めます。
- PCのスペックが高いならDLSSをオフにしたほうがいい?
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ゲームを十分にプレイできるPCスペックがある場合に限りますが、DLSS特有のもやっとした映像が苦手な方はオフにすることをオススメします。
- 低負荷のゲームでもDLSSをオンにしたほうがいい?
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低負荷のゲームの場合、メリットがあまりないのでオフにすることをオススメします。
初期のDLSSは品質が低く、画像を引き伸ばした感が残っていた
DLSSは日々改善を重ねています。
現在では有用な機能のDLSSですが、初期のDLSSは品質が低く、画像を引き伸ばした感が残っていました。
DLSS2.0、3.0に進化したことにより、画像品質は劇的に改善されノイズや乱れが減少しました。
上記2つの画像を比較すれば、DLSS2.0は初期のDLSSに比べて画質がきれいになっていると分かります。
左の画像(旧バージョン)ではすこしぼやけた感じが残っていたり、光の表現が少しジャギジャギになっていました。
一方でDLSS2.0では画面が滑らかになっており、あまり違和感を抱かないようになっています。
また、1080pの画像を4K画質までアップスケーリングできるようになりました。
これによって4Kに対応していないゲームでも、4Kモニターの高画質で楽しめます。
DLSS対応グラボ一覧・ベンチマーク比較
DLSSはRTXシリーズのグラフィックボードに対応しています。
2023年現在、RTX20、RTX30でDLSS、最新世代GPUのRTX40シリーズでは「DLSS 3」を利用できます。
現行ではRTX20シリーズは終売かつ中古でも入手が難しく、RTX30シリーズもBTOパソコンショップで終売に向かっています。
安いモデルは4万円台、高いモデルで20万円台とかなりの幅があります。
DLSS対応ゲーム一覧(対応予定含む)
- Minecraft(マインクラフト)
- FORTNITE(フォートナイト)
- BATTLEFIELD 2042(バトルフィールド2042)
- CyberPunk 2077(サイバーパンク2077)
- Call of Duty: WARZONE(コールオブデューティ: ウォーゾーン)
- RUST
- DEATH STRANDING(デス・ストランディング)
- ディアブロ IV
DLSSは、上記を含む270タイトル以上のゲームに対応しています。
アップデートのたびに対応タイトルは増えており、今後ますます追加されていくと予想されます。
DLSSを利用したいけどゲームが対応していない場合は、公式サイトでDLSSの最新情報をチェックしてみてください。
DLSSの機能・対応グラボ&ゲームのまとめ
DLSSは最新のゲームの描画を綺麗にしてくれたり、グラフィックボードの負荷を下げてくれます。
RTX40シリーズでは更に性能が向上し、『サイバーパンク2077』では「オーバードライブモード」を楽しめます。
「ゲームの細部を綺麗に映したい!」という方や「グラフィックボードのパワー不足を補いたい!」という方におすすめできます。
DLSSはRTXシリーズのグラフィックボードでのみ利用できるので、NVIDIAグラボの違いについて知りたい方は以下の記事をチェックしてください。